ろーじ と お地蔵さん 壱の巻
08/04(Fri) 20:53|よもやま話comment(2)trackback(0)edit
今年から8月にも祝日ができ、私共の取引先も11日からお盆休みとなる所が多いです。
先にも営業のご案内をさせて頂きましたが、もう一度、お知らせします。
11日(祝)~16日(水)の6日間の内、12日土曜日と14日月曜日は営業いたします。その他は勝手ながら休業させて頂きます。

小学生の教科書の裏表紙の隅に小さな文字で『この教科書は税金で購入していますので大切に使いましょう』と書かれていました。私たちの頃はこんなことは書いてなかったように思いますが、たまたまTVを見ていた時でしたので、国会議員の給与明細書に『この給与は国民の税金から支払われていますので、しっかり仕事をしましょう』と添え書きをしておいて欲しいなと思いました。
議員バッジの重みを受け止めている人はどれだけいるのでしょうか。

先日、タクシーの運転手さんがこんなお話をしてくれました。その運転手さんは夕方から夜にかけてお客さんを乗せ伏見稲荷大社へよく行くそうです。お稲荷さんは24時間参拝できます。でも、千本鳥居やお山(稲荷山)は暗くて行けませんよね、と尋ねると、『行けますよ。でも、怖いですよ。狐につままれると言って、男の人は煙草に火をつけて上がるんですよ』 面白いな。
車内に祇園ばやしの曲を流し、話は続きます。『下山する時、気をつけなあかんのです。四ツ辻で道が分かれていて、来た道と思って行ったら違うのに気が付いて墓場のような怖い所へ行ってしまい、大抵の人はパニックになって必死で四ツ辻へ戻ろうとするんですよ。その道をそのまま行っても下山できるんですけれども』 めっちゃ怖そう。霊場のようなお山ですので、何が起こってもおかしくありません。店も閉まっているし、周りに人も居ないし。究極の肝だめしではなかろうか。
山は夜に上がるものではないので、体験する人はよっぽどの度胸がある人でしょうけれども、阿闍梨さんは夜中に比叡山の中を巡礼するのですから、稲荷山どころではありません。熊とかに遭遇しないのでしょうか。
まあ、お稲荷さんの本殿は明るいそうなので、一度、夜に訪れてみますか。

ところで、伏見稲荷では千本鳥居と呼ばれる鳥居のトンネルがよく知られています。全体では1万近い鳥居があるのではないかと言われていて、鳥居を立てるのはおいくらですか? と気になる所です。一番小さい物で20万円以下だそうです。高くないですよね。現在は注文が多くて待たされ、鳥居の奉納は広告もかねて商売繁盛祈願と言う人もあるそうです。
私、個人的には西向きの神社は好きではなく、神社は南向きが好みです。高い位置の太陽の光を真正面から受け、神様と太陽に挟まれて拝むと運を引き付けられるような気がします。
京都の8月は仏さんの月と言いますか、お盆に地蔵盆と比較的穏やかで静かな時期となりますので、以前ならこの頃の神社は閑散としていました。平穏な暮らしに感謝するのは仏さんへ、開運・願掛けは神様へ、と 私だけでなく京都人は暮らしの中でうまく使いこなしているように思います。

さて、京都の街中を歩くと路地と言う細い通路を見かけます。前に上七軒の路地は複雑で、どこに出るかわからないし、行き止まりもあると言いました。特に上京区には路地が多く、町内にひとつはあるはずです。我々は『ろじ』と言わず『ろーじ』と発音し、自転車で通れる道幅をろーじ、軽自動車が通れるくらいを細道、人が一人通れる家の間の通路を抜け道と私は呼んでいます。
今回は色々なろーじの写真です。

暑い時は家のひさしが日よけになり、これらの道を歩くと助かります。車が通らないので、子供の頃はビニールプールで行水をしたり、縄跳び・ゴム跳び・ボール遊びと子供のよい遊び場でもありました。GPSでも網羅できないろーじや抜け道です。

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白いかっぽう着に下駄を履いた小料理屋の女将さんが打ち水をしている姿に出くわしそうな・・ろーじ。超妄想・・と言うか憧れです。
2枚目は観光の人が驚く くぐりろーじ。道路に面した家の一階の一部がろーじの入口になっていています。2階は何ら変わりありません。

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通りゃんせ通りゃんせ、こーこはどこの細道じゃ? お地蔵さまの細道じゃ、ちょっと通してくだしゃんせ・・・と、家と家の間に人ひとりが通れる抜け道を行くと、お地蔵さんの建物に出ます。『ここは私有地やから、入らんといて』と、いじわるな事を言う人はいません。むしろ人と出会うと知らない人でもあいさつをしてしまいます。

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細道の先は行き止まりと思いきや右に曲がると左に階段。階段を上がると公道へ出られます。舗装もコンクリート、アスファルト、砂利、石と色々あります。子供の頃から迷路のような道をぐるぐる歩いていて、普通に道を歩くよりもこういう道を歩く方が近道のように感じます。

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ろーじの途中に階段があり、光が見えます。通り抜けると道路。洞窟みたいです。近所の子供は猫しか知らない道なので猫道と呼びます。誰が見てもよそ様の敷地に見え、入ろうとは思いませんよね。ろーじが長いと道路に出るのにぐるーっと遠回りすることになるので、このようにショートカットできるようになっているのですね。
ろーじの中には通行料を払わねばならない所もあるんです。確かに通路部分の維持費を住人みんなで負担しましょうということだと思います。

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家の入口に見えますが、これも扉付き ろーじです。

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ろーじの入口に表札が上がっています。幅員が狭い道が多い上京区にはろーじがよく似合います。
マンションは立体的、ろーじは平面的。玄関と通路は共同で中に入ると個々に住居がありマンションとろーじは似ているように思います。ろーじはそこに住む人や近所の人しか通行しませんし、家の中から外の足音も聞こえ、見知らぬ人を見かけると住人が家の外へ出てきます。なのでセキュリティも働きます。マンションと異なる所はお隣り、お向かいとの親しい関係性です。
夜、ろーじを歩きながら鬼平犯科帳の音楽が聞こえてきます。ここも、あそこも同じ番組を見てはるわ。

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『おっ、何じゃい』とは言いませんが、お向かいの家のしょうきさんと互いに向き合います。前に金箔屋さんの金色のしょうきさんの写真をお見せしましたが、一般的なのはこのようなしょうきさんです。種類も多く、町家の多い上京区でよく目にします。怖い感じはないですね。

京都の人、特に宇治金時と同年代の人は次の写真の中に見覚えのある物に気づかれるかと。
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ろーじの入口にちびっこひろばの黄色い標識。うん????? ろーじでしょ? ろーじに公園があんの? さすがに私も標識だけが残っているのだろうと思い、これは確かめないと、中へ入りました。

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恐る恐る進むと、本当にありました、発見した時は感動ものでした。ちびっこひろばです。ちびっこひろばとは私有地に京都市が遊具を提供し、子供たちの遊び場となっていて、昭和40年代から50年代には公園を始め市内のあちらこちらにありましたが、今ではほとんど無くなりました。二条寺町にもありましたけれど、今でもあるのかな。
ろーじを挟んで遊び場とお地蔵さんのある広場です。ここなら車が通らないし、知らない人は通らないし、家はすぐそばにあるし、子供だけで遊んでいても危なくありません。ただね、一人も子供が居なかったのがさみしいです。やはり子供の数が減少していますから、必要がなくなれば、このちびっこひろばも無くなってしまうのかなぁ・・と少し心配です。地蔵盆の時は住民が集い、普段はおばあちゃん達がひなたぼっこをし、子供たちの元気な声が聞こえてる姿を想像していました。
ちびっこひろばも貴重ですが、それがろーじの中にあるのがとても珍しいので取り上げました。

銃砲店のある学区は65.5haの面積に約3600世帯、78の町内会があります。町名はもうちょっと少ないのですが、一つの町内で7つ枝分かれしている所もあり、△△町甲部・乙部、元部・中央部などあり、甲部・乙部という呼び方は祇園町と我が学区くらいではないかと思います。幅員4m未満の道路の総延長が全体の56%と言うことですので、ろーじなどの細街路、つまり私道がいかに多いかと言うことです。
私も最近、気が付いて驚いたことがありました。京都の人はご存知ですが、上京区の住所はほとんどが通り名表記で、上京区京都御苑1番地と言うような地名表記はかなり少なく、学区内に西町という町名があります。ここの通り名表記の一部をご紹介します。
一条通御前西入上る西入。一条通御前西入2丁目下る。一条通御前西入2筋目下る。一条通御前西入下る3丁目。
どうですか?  いずれもこの後に西町△番地と入るわけですけれども、位置関係を把握するのは不可能です。書いている私自身、わけがわからなくなりました。とどめは・・・・西町の表記の仕方はこれら4つを含め、全部で21通りあるということです。念を押しますが、ひとつの町名でです。
要はろーじ、細道がかなり多いので、これらは通り名が無いため、ろーじが交差していたり、また、通り名のある道が何本もあり、複雑になったのでしょう。ちなみに同じ学区でも銃砲店の町内での通り名表記は6種類しかありません。
西町だけでなく、北町も同じで、迷路のような、狐につままれそうな地域です。この学区を担当する郵便屋さん、運送屋さんは達人です。ついでがある人は日本郵便の郵便番号簿を見てください。

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ろーじでお地蔵さんをよく見かけます。町内の人たちがお世話をしていて、京都では街角のお地蔵さんを住人みんなでお参りする行事、地蔵盆が8月に各町内で行われます。このお地蔵さんも特色があり、次回はお地蔵さんについてお話します。お付き合いください。

<お願い>当記事を商業利用することはご遠慮ください

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No.32
全国の優秀な若者が集う学生の街、京都。
世界中のさまざまな文化を背負いながら訪れる人の多い、観光都市京都。
その京都も一歩道を踏み外すと、意外と保守的で排他的な一面を見せてくれる様です。

おしゃべりと甘いお菓子が大好きなカゴの中のインコさんも、時にはカゴを飛び出して翔きながら書かれているブログは、私のような田舎猟師にはとても面白く、いつも楽しく読ませていただいています。



中田和明|08.10(Thu) 02:24|URL|
No.33
お暑うございます。いつもつたないブログをご覧頂きましてありがとうございます。ヘタクソクラブもスキートマンクラブも夏休みですので、メンバーの皆さんは週末は退屈かもしれません。
表の顔と裏の顔を持つ排他的な所が京都が嫌われる一因でもありますが、これから先、人口が減少すると言われる中、我々の居住区もあと10年すれば、ろーじも無くなるのかもしれません。京都は変わらないと言われながらも、住人は至る所で変化に危機感を募らせています。自分が生きている間は『住みにくくなったな』と愚痴ることがないよう願っています。ブログのネタ取りのお陰で、今まで足を運ばなかった所へも訪れるようになり、ナカさんのコメントを励みに、また、(迷子にならない程度に)お外へ行ってきます。ありがたいコメントに感謝いたします。残暑厳しい時期、お身体おいといください。
ヘタなすのよいち|08.10(Thu) 12:33|URL|

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